guppo_01

グッポコンディショニングルーム(整体×ピラティス×エステの複合施設)、ベクストエスジー(勉強会団体)、平成セラピスト(平成生まれのセラピストのコミュニティ)で代表を務める岡田PT。総合病院、大学職員、クリニックの立ち上げを経て、PT4年目で独立。 目指すのは「教育者」であり、「治療家」であり続けること。掲げてきた目標を着実に達成してきた岡田PTのキャリアについて聞いてみました。


動き出したのはPT3年目

―― これまでのキャリアについて教えて頂けますか?

岡田:平成23年4月(専門学校卒業後)に、新卒として大阪市内の総合病院に入職しました。
入職当時から、人に教えることが好きで、「教育者」になりたいと考えていましたので、入職2年目から通信制の大学に通い、理学療法以外の教養についても学びました。

入職後2年半経った頃が一度目の転機です。平成25年春頃(入職3年目)に、専門学校時代の恩師からクリニック(大学付属)の立ち上げのお誘いを受け、「病院よりも教育者になる道に近づくのでは」と考え、転職を決意しました。そこで、同年8月から、クリニックの立ち上げに携わる傍ら、大学職員としても勤務し、PT以外の仕事も経験しました。

 guppo_04_01

 

―― グッポコンディショニングルーム(以下「グッポ」)、ベクストエスジー(以下「ベクスト」)、平成セラピスト(以下「ヘイセラ」)の活動を始められた時期と、その想いを教えて頂けますか?

岡田:まずは、平成25年10月にベクストを立ち上げました。
ベクストでは、現役セラピスト向けの勉強会を運営してきましたが、設立当初は事業というよりも、教えることが好きだったことと、本気でアウトプットできる場を作りたいという想いで団体を設立しました。インプットした知識や技術を自分の中だけに留めておいても仕方ありませんし、アウトプットを通じて知識や技術をより研磨できると考えたからです。

翌年の5月頃がヘイセラです。
ヘイセラは、フェイスブックグループからスタートした、平成生まれの現役PTOTST・学生セラピストが集うコミュニティです。コンセプトはシンプルで「平成生まれのセラピストで盛り上げていこう」というもので、オンライン上での症例相談や、学生からの質疑応答、勉強会情報の共有等に加え、オンライン外でも定期的な集まり(交流会、勉強会等)を開催してきました。

そして、今年4月がグッポです。
グッポは、整体にピラティススタジオとエステを併設した腰痛・股関節痛専門院です。これまでにセラピストとして培った力を活かして、出身地である狭山市(大阪府)に貢献したいという想いで開院しました。また、「教育者」であっても、「治療家」でありたいと考えていたこと、以前から自分の店舗を持ちたかったことも開院の動機付けとなりました。

guppo_02

~グッポコンディショニングルームの受付~  

 

目標は書き留めて、可視化する

―― 大学に通学されていたようですので、一般的なセラピストと比較して、独立の準備に割ける時間は限られていたと思います。 独立(4年目)までの時間の使い方(物事の取り組み方)で、意識したことはありますか?

岡田:目標(理想の自分)を紙に書き出すことです。
僕の目標は、良き「教育者」になることと、同時に「治療家」であり続けることです。この目標に時間軸(いつまでに?)を設定し、そして「どうやってなる?」のかを書き出しました。そうすると、そのためのアクションになるだろう情報が自然と入ってくるようになりました。目標やアクションプランは、当初はノートに記録していましたが、今はスマホで管理する等、常に目に入るようにしています。この方法は、知っている方は多いかもしれませんが、やるとやらないでは、大違いだと思います。

次は、アクションに対して目的を設定することです。
僕のアクションは、コミュニケーションや技術(手技)系の講習会に参加すること、普段は行かないような高級ホテルやレストランに足を運ぶこと等でしたが、そこで「何を獲るのか」を強烈に意識するようにしました。例えば、高級ホテルでは、自分がお客様になって「何をされたら嬉しいか」を探る目的で、スタッフの接遇に触れるようにしました。すると、「名前を呼ばれると嬉しい」等知ってはいるけれども、体感して初めて大切さを再認識できるような気付きがあるものです。

―― 勤務時間以外で時間やお金を投資されていたのですね。勤務時間内で工夫されたことはありますか?

岡田:知識や技術を高めることはもちろん、傾聴(接遇スキルの一つ)に力を入れていました。
自分で店舗を持つことが念頭にありましたので、そこで通用する接遇を実践するよう心掛けてのことです。病院等の保険診療では患者様がいて、自ずとリピートしてくれます。一方、整体等の保険外の分野ではお客様を呼び込み、一歩踏み込んでお客様の課題をくみ取り、サービスを提供することが重要になります。そういった状況を想定して、病院勤務の時から患者様の話を傾聴する、そして課題を深堀するようにしてきました。丁寧な言葉遣い、接し方をすることは、人生の先輩に当たる患者様に対してなので、もちろんのことです。

guppo_00  

 

 

様々な職場で幅広い視野を

―― 病院、大学、クリニック以外にも、デイサービスでの非常勤も経験されたと聞いております。様々な職場で働いた経験は、今に活きていますか?

岡田:はい、視野が広がりました。
一つの組織に属していると、その組織では重宝されるようになりますが、組織運営や評価、治療の方法が凝り固まってしまいます。僕は、非常勤も含め、様々な職場で仕事をする機会に恵まれましたので、幅広い組織、先輩方の考え方に触れることができました。そういった点で、視野が広がったと思います。

―― アルバイト(非常勤)を禁止している病院が多いですが、ご意見等はありますか?

岡田:アルバイトは、積極的にOKにして良いと思います。
特に若いセラピストは、多様な人と関わることで、視野が広がり、豊かな人間性を育むことができると思います。病院側の論理(囲い込み、退職防止辞)は理解できますが、個々の人材育成という観点では、病院側はアルバイトを公認すべきではないでしょうか。それが、病院の活性にも繋がるとも考えます。

―― ところで、「教育者になりたかった」とのことでしたが、教員になることは考えられなかったのですか?

岡田:もちろん考えましたが、大学職員として教員の立場に近づくことで、教員は自分が理想とする「教育者」とは違うな、と感じました。 誤解を招くかもですが、大学教員(教授、准教授)は、「教育」よりも「研究」が色濃いので(大学によりますが)、理想とする教員像とは違うなと。それで、自身が理想とする教育を体現しようと、ベクスト(勉強会団体)を立ち上げたという経緯もあります。    

 

 

目標は過去を振り返れば見えてくる

―― 今後は、どのような事業展開(グッポ、ベクスト、ヘイセラ)を考えているのですか?

岡田:地に足を付けて、今ある活動をしっかり運営することです。
グッポも、ベクストも事業として回り出していますので、それをしっかり回すことが大切です。唯一、規模の拡大を考えているのは、ヘイセラです。

平成生まれのセラピスト(PT)は毎年10,000人規模で輩出されますので、セラピストの大半は平成生まれになっていきます。個人的な見解ですが、若手(平成生まれ)は、「疑問・目的意識」が少ないように感じます。例えば、勉強会に参加する理由を理解しないで勉強会に参加する、勉強すらしない思考停止のセラピスト、と表現した方がわかりやすいかもしれません。つまり、勉強すべき理由を理解しようとしない、又は理解しないままに勉強する若手が多いということです。

僕は、そういう若手が増えてしまうと、業界全体でセラピストの治療の質が下がってしまうだろうと危惧しています。だからこそ、若手を盛り上げる必要がある。そのための僕のアクションが、ヘイセラであって、だからこそ、ヘイセラは、全国的なコミュニティに拡大する必要があると考えています。このコミュニティでは、悩む若手の問題解決と、若手セラピストの夢の応援と支援、若手講師の育成を図りたいと考えています。

―― ヘイセラにはどんな人に入って貰いたいですか?

岡田:成長意欲が高い人はもちろん、セラピストとして働き続けることに迷いのある方には、是非入って頂きたいです。コミュニティ内で、そういった方たちの悩みに寄り添い、一つ一つ解決してくことが、業界の発展に繋がるとも思います。

―― 最後に聞かせて下さい。目標がわからない、又は目標がない若手もいると思いますが、何かありますか?

岡田:目標がわからないならば、過去の夢や理想の自分を思い返して貰うことを推奨しています。
過去を掘り下げていくと、目標を忘れていただけで、やりたかったことが、ふと出てくることがあります。目標があれば、行動に目的が生じ、毎日をイキイキと過ごすことができると思います。若手で目標を見失ってしまった方は、目標を見つけて、セラピストという素晴らしい仕事を楽しんでもらいたいです。若手でセラピスト業界を盛り上げていきましょう!


guppo_03

岡田 直樹 グッポコンディショニングルーム、ベクストエスジー、平成セラピスト代表

グッポコンディショニングルームは、大阪狭山市の金剛駅から徒歩2分のピラティススタジオ、エステを併設した腰痛・股関節痛専門院。 ハワイでエステを学んだ美容専門スタッフも常駐し、予防、美容分野のサービスを提供している。

 

image_print