こんにちは 理学療法士の日高憲司です。

普段、私は訪問看護ステーションで訪問リハを担当しています。
そこで今回は訪問看護ステーションとして始めて利用者さん宅にお伺いするときに私が実際に必ず行っているチェックポイントをご紹介いたしますね。


ポイント1:生活や身体のことで困っていることを聞く

この情報は、今後のリハビリの方針を本人さん、家族さんと共有する上でとっても大切になってきます。
利用者さんによってはたとえば「トイレを一人でできない」などADL(日常生活動作)において困っている利用者さんに対しては、ADLでどの場面で困っているかできるだけ詳しく聞いていきます。

たとえば、「ズボンの上げ下げが難しい、間に合わない」などが問題としてあるならば、実際の場面でADL評価を行い、その問題について考えます。

そこで仮説をたて、要因を利用者さんやご家族に説明し、さらぶ自分たち(理学療法士)ができることについても説明します(ADL練習や環境調整など)。また、泌尿器科等の病院受診が必要な場合は受診をすることも提案するようにしています。

ADLというより身体面での訴えが強い利用者さんに対しては、筋肉や関節の状態、姿勢の特徴など伝えて、身体状況と訴えとの関係性や対策等を説明します。

 

 

ポイント2:自宅内の環境をチェックする&環境の調整なら提案する

環境調整は介護保険単位や利用者さんの思いとの兼ね合いもありますが、初回訪問時に提案することがあります。

 

実際に提案した調整例:お部屋のレイアウト変更

この方は左片麻痺の利用者さんだったのですが、ベッドが麻痺側に起き上がるような配置になっており、車椅子への導線が悪く、テレビも見えにくい位置にあり、そのためベッドからの起き上がり動作だけでなく、移動や生活にとって不便なレイアウトでした。

そのため単純にベッドの向きを入れ替えるだけでは解決が難しく、また本人さんもこだわり(テレビを見る角度やクーラーとの位置関係など)があったので、少し時間がかかりましたが、ベッドの位置やテレビ、家具の位置を変更しました。

その結果、日中の活動量の向上やヘルパーさんの負担軽減に繋げることができました。

 

 

ポイント3:家族構成やキーパーソン、ご家族の中で誰が発言権があるかを観察

訪問リハビリのスタッフとのしての関わり方は、単にリハビリするだけではありません。

上記2.でもお話したように環境の調整をしたり、ADL変更を提案したり等、家でどのように生活していくかを話し合うことも大事な役割としてあります。

例えば、昼間に散歩をして活動量を増やしたい利用者さんで、且つ利用者さんのモチベーションが低く、旦那さんとだったら散歩してくれるようなケースでは、直接に利用者さんへ提案するよりも旦那さんに散歩の提案をする方がスムーズになることもあります。

その他、時間変更などの連絡もキーパーソン(もしくは発言権のあるご家族)に伝えておかないと、認識のズレで利用者さんから信用を失うこともあるので、そういった意味でも家族構成などをしっかり観察しておくことは大切です。

 

 

ポイント4:内服をチェック

複数の病院に通っている利用者さんの場合、指示書に記載している服薬内容は主治医が処方しているものであって、他院での処方内容は指示書には記載していません。
以前、こんなことがありました。
変形性膝関節症の利用者さんで、整形医師から指示書を頂いていたケースで、足の浮腫(むくみ)が目立つ方がいました。はじめは、座っていることも多いし、運動量も少なかったことが原因じゃなかいかと考えていました。ただ、脈がやや早く、血圧が低めなど心不全を疑う所見もあったため、お薬手帳を確認したところ、利尿剤(おしっこ出す薬)が出ており、循環器でフォローされていたことがわかりました。その後、心不全徴候に注意しながらリハビリをすすめていき、体重増加や持久力が低下したときには、循環器の受診をすすめ、内服変更により全身状態が落ち着いたこともありました。
たかだか内服情報かもしれませんが、しっかり情報を取っていて助かることはよくあります。

情報という点では、内服情報以外にも採血の結果も情報としては有効です。
糖尿病の利用者さんには、HbA1cを確認して、血糖コントロールの状況や食事、内服状況などをきき、食事量の調整や内服
忘れがないように管理方法を工夫したりしたこともあります。
浮腫の原因を把握するために、アルブミン値やBNP値などをチェックして、運動量を調整したいこともあります。
私は理学療法士なので、もちろん診断はやっていけませんが、こういった情報を知ることで、医師との連携を図りやすくなりますし、リスク管理の質があがります。

ですので、利用者さん又は家族さんには、採血結果は捨てずに過去の分も含めしっかり保管してもらうようお願いしています。

 

 

ポイント5:駐輪(駐車)するスペースのリサーチ

さあ到着したぞ!あれ?停めるところが無い!!
住宅地ではよくあることです。
そんなことが無いように前もってリサーチしておく必要がありますね。

余談ですが、実際にこんな困ったことがありました。
ある日、スクーターをマンションの敷地内の専用駐車スペースに停めていたのですが

“ここは私有地です。車両ナンバーを確認しました。以後、ここに駐輪しないようにしてください”という貼り紙をされました。

そこで、マンション敷地外で迷惑にならなさそうなところに駐輪していたのですが
その数日後、
マンション住民(おそらくマンション役員の方)に
「ここだと駐禁とられるかもしれないし、外来者用のスペースがあるのでそこに停めてもいいですよ」
と親切にお声をかけていただきました。ありがたやありがたや♪

ほっこりした気分で次から教えてもらった場所に停めていたのですが

“ここは私有地です。車両ナンバーを確認しました。再び駐輪していたらこらしめます”

と、また貼り紙が貼ってありました。。。

私「。。。。。」

「どっちやねーーん!」と誰もいないアパートの駐輪場で独り心の中で叫び、その貼り紙を丁寧にクシャクシャにしてみました。

これ以上の「独りノリツッコミ」を回避するためにも、さらに人目のつかない場所にひっそりと空気のように駐車しています。
またそこに停めるようになってからは注意をされることもなくなりました。
このケースだと難しい面もありましたが、やはりマンション運営の方に前もって、もっと詳しくマンションのルールを聞いておくなどするべきでしたね。

集合住宅などでは外来者用のスペースを設けているところが多いですが、
到着したけど停車スペースがない!なんてことにならないようにみなさんも事前準備は忘れずに行うことをオススメします!
いかがだったでしょうか?

 

 

PTとしての技量も大切ですが、利用者さんやその家族の方々とのコミュニケーションの大事さについてはなかなか語られないところだと思います。

これから訪問看護ステーションで働く理学療法士さんたちにはぜひこの5つのポイントを意識していただけたらと思っています。

 

 

 

image_print